更新日:2012年7月31日 プログラム:北海道プログラム 流山Aコース
今回のABコースでは、お出かけプログラムを実施しています。
なぜそんなプログラムを組み込んだのか、その思いを少し綴ってみようと思います。
これは、
流山にずーっといるのではなくて、
車で2時間圏内にある自治体や受け入れ団体に、
合宿、あるいは民泊という方法を通して
子どもたちを預かっていただくというものです。
その実施にあたっては、数ヶ月前から受け入れのお願いと調整をし、
うまく受け入れられるための準備をしてきました。
その中で、特にお伝えしたのは
「特別なもてなしや、イベントを用意する必要はありませんよ」
「何かを急ごしらえするのではなくて、今あるものを使いましょうね」
という2点です。
せっかく来るのだから、といろいろとおもてなしをしたくなるのは
人情、というものです。
しかし、あんまりやりすぎると、疲れます。続きません。
なので、その町で普段やっていること、既にあるものを活用した
受け入れプログラムを考えることとしました。
そうしたら、どんなプログラムが生まれたか。
地元のラジオ体操に出席して、地元の人にハンコを押してもらいました。
地元の小学校の先生が、現役の小学校を貸してくれ、宿題を見てくれました。
地元の子しかいかない海辺に連れて行ってくれました。
地元のスポーツ少年団の子達と一緒に遊びました。
地元の子達と一緒にご飯を食べました。
そう、ジェットコースターや絶叫マシーンでもなく、緻密に作りこまれたテレビゲームでもなく、
「そこに住んでいる人と一緒に過ごす 一緒に遊ぶ」だったんですね。
一見、どこでもできそう。誰でもできそう。
どなたかがコメントで書いていらっしゃいましたが、
ちょっと懐かしさが漂います。
でも、どれも、作ろうと思うとなかなか作り込めない活動です。
しかし、例えば「初めて出会う子に話しかけた」「初めて出会う人のうちに泊めてもらった」
というのは、どんなジェットコースターよりもドキドキするし、
どんなゲームよりもリアルです。
かつて子どもであった僕たちにも、思い返せば・・・そんな経験がありますね。
夏休みに、親戚の家で出会う滅多に出会わないイトコの子とかと出会うとき、
なんか無性にドキドキするような、あんな感じでしょうか。
そんな、人との出会いによって生まれるドキドキ感というか、心が大きく揺れ動く経験は
「コミュニケーション能力」を向上させるでしょうし、
それは受け入れる側も同じだと思います。
私たちは、このような活動を通して、ふくしまキッズの活動が
単なる遊びや受け入れにとどまらず、何かしらの教育的な効果が生みだせるような
仕掛けができればいいなあと考えています。
きっかけは、ふくしまキッズだったかもしれない。
でも、
気がついたら、子どもたちの心身が促進されていた、
気がついたら、地域の子どもにも大きな気づきが生まれた、
気がついたら、地域の大人も生き生きとしてきた・・・。
そんなシーンを作り出せるように、スタッフはこれからも走り回ります。