プログラム紹介Program
北海道プログラム 流山Bコース
ボランティアの皆さんの学び

更新日:2012年8月4日  プログラム:北海道プログラム 流山Bコース

子どもの学びや気づきを促したい、ふくしまキッズという活動なのですが、
関わる大人にとっても、何かしらの学びや気づきがあったらいいなあ、と思っています。
ボランティアさんにとっての「ふくしまキッズ」とは・・・について、報告します。
ABコースは、ほかのコースと違って100人単位の活動なので、
ほかのコースよりも多くのボランティアの方に集まっていただいてます。
しかも長期による活動のため(ABCコースを合わせると4週間)、
ずっと一緒にいるというよりも
いろんなボランティアの方が入れ替わり立ち替りで関わります。
そうすることで、
・子どもも大人も、より多くの出会いを生み出す
・より多くの人にふくしまキッズを知ってもらう
・スタッフが疲れを溜め込まないようにする
という効果を狙っています。
そのIN/OUTオペレーションたるや凄まじいものがあるのですが、
(スタッフはずーっとPCの前に座ってる)
しかし事務局一同、少しでも多くのボランティアに
「ふくしまキッズ」という場と機会を体験できるよう奮闘しております。
さて、そんなボランティアの方々とは少なからずミーティングを重ね、
ボランティアの方がやれること、やりたいことと
わたしたちがやれること、やってほしいことが一致しているかを確認しています。
その中で、何人かにインタビューをしてみました。
以下、ちょっと長いのですが、その要約を掲載します。
【参加したきっかけは?】
・地元広報紙にボランティア募集の記事がでていたこと。
 福島県や被災地に行ってボランティアをすることができなくても
 こちらに来るのであれば、自分にも手伝えると思った。(地域ボラ 小学校教員)
・去年の夏、学校の授業の一環として参加。(大学生)
・フェイスブックで知り札幌のボランティア説明会に参加してみたところ、教え子に出会う。
 「先生も参加しますよね?」といわれ後にひけなくなった。
 休みがとれそうなので参加した。(高校教員)
・きっかけは、孫が4回目の参加で、娘にボランティアとして参加してみないかと
 誘われたこと。
※各地で、地域の学校の先生が、ものすごくお手伝いに関わってくださっています。
  ある方は業務として、ある方はお休みをとって。 
  立場や経験は違えど、子どもへの思いは一緒。
  将来教員を志す学生さんが、現役の先生と合宿生活を送れるのは
  とても有意義なようです。
【参加してみた感想は?】
・この事故を通して、子どもたちは世の中の大人たちを疑い始めているような気がする。
 例えば、大人が言っていたことや予定がそのとおりにならないと
 「やっぱだめじゃん、できないんじゃん」というあきらめの色を見せる。
 そういった不信感を持つ子どもたちに対して、
 なによりも心のケアが必要なんだと感じた。(地域ボラ)
・低学年の子などは「トイレに行きたい」というのも難しく
 そういった気持ちを察してあげたり、問いかけをするのが難しかった。(大学生)
・参加している保護者の方に話を聞けた。
 福島に帰ると、公園にも線量計があったりする。
 自分のうちと隣のうちで全く放射能に対する反応の仕方が違って
 隣の子は平気で外で遊ばせてもらっている、など
 保護者のストレスは大変なものだということがわかった。(大学生)
・ボランティアの方の日程調整をするための電話かけでは、いろんな人と話すことができて
 おもしろかった。この人が今この地域で活動しているんだなという実感がわいた。
 ボランティアから、連絡が来ないなどの苦情が出たりするが、自分ももし
 裏方の仕事をやっていなかったら同じように思っていたかもしれないが
 事務方の大変さもわかってよかった。(準備から関わってくれた大学生)
・食後のMTGで子どもも大人も質問できる場があるというのはとてもいいと思う。
 大人にもわからないことがたくさんあるのでそれを消化できる場があるだけで
 ぜんぜん違う。
※子どもから直接感じることだけではなく、その現場を作る準備から学ぶことも多いようです。
  また、お越しいただいた保護者の方からお話を聴いたり、メッセージを読むことは
  ボランティアの方にとっては本当に刺激的であり、まさに「リアル」を感じられる瞬間です。
【参加してみて自分のなかで変わったことは?】
・去年の夏も参加しているが、
 そのときは子どもたちに指示をだすだけで精一杯だった。
 何度か参加する中で徐々に
 「まず受け止めなくては」という考えに変わっていった。(地域ボラ)
・子どもたちが自発的に動くことを待てるようになった。
 すぐに何かしてあげる、しかってしまうのではなく
 子どもたちが自分で考えて動くことを待つことで
 子どもたちが成長していくさまを見られた。(大学生)
・民泊におでかけした際は、子ども10人に対して自分1人が担当していたので
 どんな風に声かけをすれば問題なくすばやく行動できるか、など
 考えをめぐらせた。任されたことで責任を感じた。
 どう行動すればいいかは、冬からこの夏まで3回参加して徐々に身についてきたことだと思う。
 初めて参加した冬のふくしまキッズでは、
 どうしていいかわからなかった自分がいたので、成長できたと思う。(大学生)
・自分の性格のことだが、細かいことをきっちりしていないと許せないタイプだったが
 こういったふくしまキッズのような現場では、臨機応変に動くことが大事だとわかり
 少し柔軟になれた気がする。
・子どもたちのペースにあわせるということが分かってきた。
 いつもは高校の先生なので、こっちのペース(チャイムとチャイムの間の時間、など)
 に子どもたちを合わせることが当たり前だが、
 キャンプ中の子どもたちは、10時に集合といっても10時5分や15分に集まってくる。
 それに神経質になりすぎないことで、子ども達の自由な時間を作っているのだと
 思えるようになった。3日目になって考え方がかわった。(高校教員)
※やる前にイメージしていたことと、実際の現場には少なからずギャップがあります。
  ボランティア活動というのは…えてして流動的であり、常に変化するものですが、
  そのギャップを前向きに埋めるチャレンジをするか、
  「全然ダメじゃん こんなのムリ」と否定的に捉えるかで、
  学びや気づきの深さに違いが出るようですね。
【これから来られる方へメッセージ】
・子どもたちは、親と離れてきていてさみしい子もいるかもしれない、
 というのを忘れないでほしい。適度な、適切なスキンシップが大切かも。(地域ボラ)
・これから参加するボランティアの方にメッセージを。
 ボランティアは楽しい!学ぶことがたくさんある!
 たくさんの人と出会える!自分の経験値がアップします!(大学生)
・自分自身が楽しめるだけではなくて、スタッフ同士のつながりを感じたり、
 地域とのつながりを感じたりすることができる。
 自分自身の成長を感じることができ、貴重な体験が出来ます。(大学生)
・活動するにはジャージがおすすめです!
・子どもと一緒の生活は、思っているよりハード。
 体調を整えて、それなりの覚悟してきてください。(社会人)
・より多くのお母さんお父さんがボランティアとして参加すれば、
 学生とはまた違った接し方のできるボランティアが増え、子どもにとってもいいのでは
 ないかと思う。(福島から来た社会人ボラ)
・全く苦労はない(ボランティアとして参加していても。)。
 毎日が楽しく、心が豊かになっていく。
 あと2日で帰ってしまうのが、同じグループの子たちみなを孫のように思っているので
 寂しい気持ち。
※参加されるボランティアの方にとっても、
  中長期の大人数での合宿生活、しかも子どもと一緒、
  というのは普段なかなか経験しないことです。
  しかも、ただでさえ不慣れな生活や活動の中で「オトナ」としての立ち居振る舞いを
  要求されますので、慣れるまで大変なのかもしれません。
  さらに、突然であった人たちとチームを組んで活動をすすめるというのは
  より一層高いコミュニケーション能力が要求されます。
  そう言う意味では、みなさんが少しずつ休憩を取りながら
  活動が進められる仕組みも必要だと感じています。
それにしても、そんなリアルな現場で、多様な人と「関わる」という活動は
  みなさんにとって大きな糧となるようです。
今回のボランティア募集にあたっては、本当に多くの応募や問い合わせをいただきました。
全ての方を受け入れるべきだと思いながらも、
受け入れキャパシティなどもろもろの都合上、
希望に沿った日時にシフトできなかったり、
お断りさせていただくお電話をせざるを得なかったりと、
皆様の思いを受け取りきれないことがあり、
本当に申し訳なく思っております。
来られなかった方の思いも背中に感じながら、
日々の活動を進めているボランティアの皆さんです。

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