プログラム紹介Program
北海道プログラム 流山Bコース
もうひとりのふくしまキッズ

更新日:2012年7月29日  プログラム:北海道プログラム 流山Bコース

これは活動報告ブログなので、子どもたちの様子を上げるべきなのですが、
もう半分の部分も報告させてください。
この活動は、言うまでもなく、
多くの支援者・志願者・・・つまりボランティアで駆けつけてくれる人たちによって
進められています。
総数にすれば、子どもと同じぐらい、いや、それ以上の大人が関わってくださっている、
そんな計算になるのではないでしょうか。
実際、子どもたちにカメラを向けて写真を撮るのですが、
カメラは残念ながらその場の180度しか撮影できないわけです。
その残りの180度、
つまりそのカメラのファインダー側、というか、後ろ側に
大人たちの姿があるんですね。
写真は子供を優先して撮影しますし、
カメラの後ろ側の人たちの姿は写真には映りません。
なので、なかなかその人たちの様子を伝えることがないので、
少しだけその様子を書いてみようかと思います。
まずは、子どもと一緒に過ごす大人。カウンセラーと呼ばれます。
このような活動で、一番イメージしやすいポジションです。
サッカーで言うところのフォワードです。
常に子ども達と活動を共にし、あるときは一緒に遊び、あるときはじっくり話し込み
あるときは毅然とした態度で対応する、子どもにとっては一番身近な存在です。
安全と子どもの健康を一瞬にして読み取りつつ、クリエイティブに立ち居振る舞い、
子どもたちを促進する言動が求められます。
一方、サッカーでもフォワードばかりいたら、
守りがおろそかになりますね。点を取られてしまいます。
そこに、中盤を支配する司令塔が入ります。それが、ディレクターと呼ばれる人たちです。
今回は、カツオとビルマ、もんじぃというベテランスタッフが進めます。
この2人のパスを受けて、カウンセラーが動き回ります。
そして、現場を下支えするディフェンスが、事務局です。
全体の動きの中から生まれる様々なイレギュラーに対してシンプルかつ柔軟に対応し、
全体がうまくいっているときはオフサイドラインを上げ、
場合によってはラインを下げて全体の進行を支えます。
ディフェンスの仕事としてわかりやすいのが、食事作りでしょうか。
まさに守護神のごとく、暑い厨房の中を動き回ります。
保健所の指導をしっかり守り、安全で安心な食事を出すことに集中してもらいます。
子どもも大人もみんなの胃袋を支えてもらっています。
しかし、ディフェンスの仕事はそれだけでは終わりません。
あるときは救護を担当し、あるときは施設との調整をし、あるときは日よけのテントを建て、
あるときは子どもの部屋を掃除し、あるときはPCにむかってアンケートを取りまとめ、
あるときは食材を調達し、あるときは光ケーブルを繋ぎ、あるときは写真を撮影し、
あるときは来賓をご案内し、あるときはトランシーバーを調達し・・・。
大きなことから小さなことまで、実に様々な「作業」がひたすら続きますし、
それらはすべて「ゼロ」から立ち上げるので、その量は半端じゃありません。
これがまさにファインダーの裏側であり、決して表には出ない多くの大人の活躍と支援があります。
さらに、そんなボランティアの出入りをコントロールする機能も重要です。
これこそが、事務局機能の真骨頂です。
この機能こそ、現場の頭脳であり、事務局の中枢機関であります。
子どもの動きは、ある程度決まっているので大きく動かせるのですが、
ボランティアとして入ってくる大人は、
日によってバラバラですし、、移動手段もバラバラです。
しかも、全国から集まってきますし、
その人一人ひとりの「思い」や「能力」も様々です。
そんな多様な出入りをすべて把握し、
ひとりひとりの大人の「思い」と現場の「作業」をマッチングさせるその労力たるや
すさまじいものがあります。
このような様々な活動は、会社や学校のように、ある一定の関係や契約、ではなく、
ひとりひとりの「思い」で組織が作られます。
その「思い」というのは一人一人様々です。それをなるべく一つに束ね、強くすることが重要ですが、
それらは油断をするとすぐにバラバラになりがちです。これもムズカシイ。
その思いを束ねるひとつの方法として、
関わるスタッフは、皆さんからの「ふくしまメッセージ」を読むことにしています。
今ぼくたちができることは何か、大切にすべきことは何か。
それを我々事務局が100万回語るよりも、
みなさんからいただいたメッセージの方が雄弁であり、説得力があります。
気持ちがひとつにまとまります。
そんな風に、色々な人や、いろいろな仕組みや、色々な思いを
うまく紡ぎ、網の目のように広げながら・・・、
かつてキッズだった多くの大人たちによって、進められます。

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